囲碁普及より大事なこと

業界でよく使われる言葉

「囲碁普及」。

囲碁界でよく使われる言葉です。

現在の囲碁界は年配のファンが大きく支えています。
碁会所のお客さんも、イベント参加者も、上の世代の囲碁ファンが大半を占めている状態です。
 
ファンの高齢化は数十年前から問題視されていました。
対策として出されたテーマが「もっと若い人に囲碁普及をする」ということだったのですが、現状目に見える成果は一向に出てきていません。

危機感をもった事業者がイベントを開催し、囲碁のルールを知ってもらう機会は少しずつ増えていると思いますが、大きな成果は上っていません。
 

「もっと若い人に」と多くの囲碁事業者が言っています。僕も以前は言っていました。

しかし起業から3年間を振り返ってみた時、
「囲碁普及」という言葉はもっと大切なことを見失わせているのではないかと思います。

言葉の捉え方の問題かもしれませんが、普及したいのは囲碁界側が求めることであり、社会(相手)が求めていることではありません。
いくら「囲碁は楽しいですよ」「囲碁いいですよ」と言ったところで、関心ない人からは振り向いてもらえません。

「ファン人口が減っている」という事実に対してはさびしさを感じてもらえるでしょうが、
それは囲碁をはじめるきっかけにはなりません。
 

それよりも大事なのは、囲碁を必要と思っている人に、今よりもっと満足してもらうために何ができるかを考えることではないでしょうか。
またはなにか社会課題とされていることを、囲碁で解決できないかを考えた方がいい。

僕が起業したのは、いっしょに検討できる囲碁仲間がいないという実体験があったからです。
「こういうことに不満を感じている人はもっといるはずだ」と思い、それを解決するには何ができるかを考えたものが、現在のサービスづくりに活かされています。

「囲碁普及」という言葉を使わない視点をもってできることを考える姿勢が、今の囲碁界に必要だと思います。