6.22018
質問は下から上へ
質問の方向を工夫する
初心者向けのイベントや囲碁レッスンするとき
「質問は下から上へ」ということを心がけています。
誰もがゼロからスタートて少しずつ上達していきます。
しかし上達すると同時に、初心者だった頃の感覚を少しずつ忘れていきます。
気がついたときには完全に覚えていません。
初めは苦労したはずなのに、何をどう苦労していたのか。
いつどのように乗り越えたのか、おぼろげにしか覚えていない。
教える立場にある人は、この忘れてしまっていることを自覚していないと、
自分が初心者へ教えるときに難しいことから教えてしまったりします。
難しいことばかり教えてしまうと理解できず、相手のやる気を削いでしまいかねません。
難しいレベルのことから「これができますか?」と聞いてみる。
相手は答えられない。
今度はどうかと少しだけ難しいことを聞いてみる。
またもや答えられない。
こういうやりとりを繰り返すと初心者は「私はまだ何も理解していなかったんだ。」と感じてしまいます。
質問のレベルが下に向かうのにつられて、
やる気も目線も矢印につられてどんどん下がってしまう。
そうではなく、簡単だと思うレベルから順に質問していく。
どこかの段階で「これはわかりません。」となったとしても、それまでに「はい、わかります。」と返答できたことは、相手にとって前向きな状況理解につながります。
初対面の人と話すとき、まずは名前や出身、趣味など気軽に聞ける話題からふれるように、初心者と接するときも「質問は下から上へ」を心がけていきたいですね。